妊娠中のお口のトラブルについて
おはようございます!
今日は、妊娠中のお口のトラブルについて書いてみました。
妊娠中または妊娠を計画している方に読んでほしいです。
妊娠性歯肉炎について
妊娠すると、体の中はもちろんですが、精神状態も生活も大きく変化します。
ホルモンの分泌が盛んになりバランスが変化したり、つわりによって歯磨きがおろそかになったり、食事の好みや回数が変わったり、マタニティブルーなどのように情緒不安定になったりします。
妊婦さんの約8割は歯周病にかかっています。
お口の中では、唾液が酸性化するので、口腔内の環境も変化し、ネバネバや乾きや出血などといった症状が出ることが多いです。この症状は、“妊娠性歯肉炎”とも言われ、歯周病菌が女性ホルモンを栄養にして腫れや出血を引き起こしているのです。
歯周病菌は、口の中だけにとどまらず歯ぐきの隙間から毛細血管へ入り込み全身へと運ばれます。
歯周病菌が羊水のなかに入り込むと、胎児の成長に影響を与えたり、子宮の異常収縮を引き起こします。
早産や低体重児が生まれる危険度は、口腔ケアをきちんとしている妊婦さんに比べると約7倍も高くなることをご存知でしたか?そして、現在日本では、約10人に1人が低体重児や早産で生まれています。
また、生まれてきた赤ちゃんにも菌は感染します。そうならないように出産前にはきちんとお口の中を整え、治療が必要な歯はきちんと治しておきましょう。
赤ちゃんの歯はお腹の中にいる時につくられる?!
実は、赤ちゃんの歯はお母さんのおなかの中にいる時からできています。
妊娠5週から9週には乳歯の芽が、妊娠16週には大人の歯の芽ができます。
妊娠中に、お母さんが必要な栄養を摂取しておかないと、赤ちゃんの将来生えてくる歯にも影響してきます。
菌を洗い流すために、食後の緑茶うがいや、唾液を出すためにお顔のマッサージをしたり、丈夫な骨と歯をつくるために日光浴や食事からビタミンDを摂ることを心がけましょう。
また、食のバランスも “まごたちはやさしい”を意識して食べてみましょう。
ま(まめ)
ご(ごま)
た(卵)
ち(乳製品)
は(わかめ)
や(野菜)
さ(魚)
し(しいたけ・きのこ)
い(いも)
妊娠中の歯の治療について
妊娠中は歯肉炎になりやすいので、日々の歯磨きも今まで以上に丁寧にしていただくことが大切です。
しかし、つわりがひどい時や体調が思わしくない時には無理をせずに、落ち着いた時にやりましょう。
妊娠中は、嗅覚や味覚が敏感になっているので、香りの強い歯磨き剤や刺激の強い洗口液の使用は控えましょう。
歯ブラシもヘッドの小さいものを使用すると嘔吐反射も少しは防ぐことができますし、細かいところの汚れも落としやすいのでオススメです。
歯が痛くなった場合や、歯茎が腫れて炎症が起こってしまった場合は、抗生物質や痛み止めを服用したほうが良い場合がありますが、決して自分の判断で薬を服用せずに、必ず歯科医師に相談しましょう。
妊娠周期により治療する時と少しの間延期する時がありますが、もしも治療になった場合でも、歯科の麻酔は局所的に微量ですし、エックス線撮影をする時は、鉛入りエプロンを着用しますので、おなかの被曝量もほとんどなく安心です。
ママも赤ちゃんも元気なマタニティライフを♡
最後に、妊娠すると赤ちゃんの成長とともに母体も常に変化しています。体に負担がかかってくると精神的にも影響してきます。
お母さんと赤ちゃんが妊娠期間を元気に過ごすためにも、バランスの良い食生活(まごたちはやさしい)と口腔ケア(セルフケアと歯医者さんでのクリーニング)に気をつけましょう!